【開催報告】「経営者・女性管理職交流フォーラム」を開催しました。

 11月14日(金)「経営者・女性管理職交流フォーラム」を開催しました。
 WE-Net福岡が中心となって企画した本フォーラムの模様をご報告します。

【事業名】 経営者・女性管理職交流フォーラム
「今、求められる経営戦略としての多様な人財活用とは?」
【日時】 平成26年11月14日 10:00~13:00
【会場】 電気ビル共創館3階A大会議室
【出席者】 経営者、女性管理職等約200名

■基調講演「にいまる・さんまる一番乗り!~ダイバーシティが日本の企業を成長させる~」
カルビー株式会社 代表取締役会長兼CEO 松本 晃 氏

 「ダイバーシティはコストではない。投資である」が、基調講演の主眼でした。松本会長のお話は、(1)いかにカルビーでダイバーシティとりわけ女性の登用に取り組んできたか、(2)なぜ企業にとってダイバーシティ推進が重要なのかという流れでした。

写真

(↑カルビー株式会社 松本会長)

 カルビーの取締役の7人中2人、執行役員16人中4人、10人の工場長のうち1人が女性です。これは企業の女性管理職とりわけ部長以上が5.1%(平成23年度厚生労働省「賃金構造基本調査」より)という数字からみると、かなりの高率です。しかし、こうした女性たちに「男性と同じように働け」と言っているのではありません。中日本事業本部長(工場3カ所、営業所4カ所を管轄、売上400億円、部下890人)に登用された女性は、小学校5年生と2年生の母親。松本会長が登用にあたり指示したことは、「16:00には帰れ」のみだったということです。つまり、女性の登用促進とは、子育てしながら働く女性にみることができる「効率の良い働き方」の社会化(一般化)とも言えるのです。

 カルビーの女性管理職の割合は、現在14.3%。これを年3%ずつ引き上げて、2020年までに30%にすることを目標にしています。
 松本会長にとってのダイバーシティとは、「企業の成長のためのエンジン」であり、「Long Term Journey」であること、そして、「ダイバーシティはコストではない。投資である」ということです。そのためには、トップマネジメント自らによる”Commitment”と”Goal Setting”が必須であるとのことでした。

写真

(↑会場全景)

 ■パネルディスカッション

 続いて、基調講演をいただいた松本氏、福岡空港ビルディング株式会社代表取締役社長 麻生渡氏、有限会社ゼムケンサービス代表取締役 籠田淳子氏の3名にパネリストとしてご登壇いただき、福岡地域戦略推進協議会シニアフェロー 松田美幸氏をコーディネーターとして「今、企業に求められている経営戦略としての多様な人材活用とは?」をテーマにパネルディスカッションを開催しました。

写真

(↑パネル登壇者全景)

写真

 麻生氏からは
・通産省で働いていた数十年前から,海外諸国の交渉団の半分は女性、日本の徹底した男性社会は異常だと感じた。
・現在,空港ビルディングは女性社員56.9%、管理職25%まで増えたが、業績は良く、特に重要な免税店事業は女性に支えられている。女性は非常に優秀である。女性は部下の使い方が下手などと言われるが、女性を一括りにするのは極めて間違いで男性にも苦手な人はいる。個性をうまく活かすのがダイバーシティである。
・この30年で高等教育における女性の社会進出はかなり進んだ。九州大学の学生は30%が女性、学部によっては半分以上が女性である。会社の女性管理職の割合だけがいつまでも10%足らずというのでは、今後の社会は成り立たない。
などのお話がありました。

 

 男性の職場という印象がまだまだ強い建設業界で、女性建築デザインチームを率いて活躍している籠田氏からは
・これからの建築の現場には絶対に女性力が必要という思いで、業界でいち早くワークシェアリングを取り入れた。きっかけは求人募集。経験豊富で優秀な女性たちが集まったが、みなさん子育てがあるから早く帰らせてほしいと。最初は「わがまま」と思って聞いていたが、3人4人と面接するうちに、1人分の予算で2人雇おうと考えた。
写真・女性にはとにかく時間がない。仕事と家庭を切り離すのではなく、仕事と家庭の相乗効果になるのがワークライフバランス。会社では全員で昼休みを2時間取り、夕食として持ち帰ることもできるように食事を作って、食べながら、コミュニケーションを図っている。
・大企業よりも中小企業のほうが、社員の数が少ない分だけ女性活躍に取り組みやすく、独自性を発揮しやすいのではないか
などのお話がありました。

 また、ワークライフバランスに関して松本氏からは、
・グローバルな競争にさらされる中、日本の会社は取り組みが非常に遅れている。いまや会社は、社員に長時間労働ではなく結果を出すことを求めているもかかわらず,働き方だけが全く変わっていない。男性社会の慣行である接待の宴席やゴルフなどは、自分たち男性が社費で楽しむためのものに過ぎない。子育て中の女性に限らず、やらなくても全く支障はない。むしろ家族と過ごす時間のほうを大切にするべき。カルビーでは転勤拒否制度も取り入れている。
・国の制度や法律を変えることも必要。もっとスピードを上げて日本の企業に残る悪しき文化を変えていかなければならない。
というご意見をいただきました。


写真

■交流会

 パネルディスカッション終了後、会場を移し、登壇者、フォーラムに出席した企業の経営層、We-Net会員などが参加して交流会が行われました。
 忙しいなか、心を込めてこの企画を準備してきたWe-Net会員のメンバーもほっとした様子で、各テーブルでは基調講演の感想や各企業の女性活躍の取り組み状況などの話が弾みました。

写真

 また、当日の模様は、11月15日の読売新聞、及び同日付の産経新聞にも掲載されています。

このページの先頭へ