【開催報告】「女性の大活躍推進福岡県会議」令和元年度年次大会

「女性の大活躍推進福岡県会議」 令和元年度年次大会
~新時代の女性リーダーに求められること~を521日に開催しました

 

2019年5月21日(火)、電気ビル共創館みらいホールにて「女性の大活躍推進福岡県会議」の令和元年度年次大会が開催され、190名の皆様にご来場いただきました。

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1.
代表挨拶

松尾共同代表

松尾共同代表

 年次大会は当会議の松尾新吾共同代表の挨拶で幕開けしました。松尾共同代表は当会議が創立された2013年から6年間の活動の中で、社会における女性の大活躍が日本の発展につながることを実感し「当会議がタイムリーな組織・活動だと改めて認識した。当会議の国家的な意義とやりがいを感じる」と話しました。また、昨年10月、女性活躍推進法の改定に先立ち、片山さつき大臣他3名の国政関係者の皆様に3項目の意見書を直接お届けしたと報告。「今後の社会の女性の活躍について、当会議が全国をリードするという気概を持ち、何よりも実績作りを進めていきたい」と話し、末永く活動を続けていく決意を表明しました。

 

 


2.ご来賓挨拶

大曲副知事

大曲副知事

 ご来賓として福岡県副知事の大曲昭恵様にご挨拶をいただきました。大曲副知事は、国に先駆けた当会議の活動が「国の女性活躍推進への大きなうねりになったと思う」と述べられました。

女性の働き方について、25歳から44歳までの女性の就業率が2012年は67.7%だったが、2018年には76.5%とMカーブが上昇し「女性の働ける環境が整ってきた」と説明。また5年前の2014年と比べて、女性管理職は14%から17%に伸び、全国で見ると福岡県は18位から5位に上昇しました。女性自身が管理職への意識や意欲を持ち始めたこと、企業のトップの意識も変化したこと、そして当会議の活動の成果によるものだと見解を述べました。

当会議に対して「活動を続け、もっと大きなうねりになってほしい。福岡県は女性活躍応援協議会を設け、さまざまな活動を応援していく」と、当会議の活動への期待を寄せて頂きました。

 

 

3.ご来賓講演

幸田氏

幸田内閣審議官

 昨年に引き続き内閣府審議官の幸田徳之様がご来賓講演されました。女性活躍推進法の施行3年目の見直しでは、女性活躍推進の行動計画策定について、義務付けの対象企業を従業員301人以上の企業から101人以上に拡大するなどの解説がありました。

女性活躍加速のための重点方針の策定では現状の課題に言及。依然として女性の正規雇用は25歳までで、上の年代は非正規の人が増えていると指摘。また健康寿命の平均が74歳に延びる中で、70歳を超えてもさまざまな勤務形態で柔軟に働きたい人への対応も今後の課題だと述べました。

幸田審議官は「内閣では女性の起業支援も含めて地方創生を支援する取り組みを考えている。福岡は女性の活躍も、ベンチャー企業も活発。ぜひがんばってほしい」と応援をいただきました。

 

 

 

4.女性の大活躍で地域が変わる 〜九州・福岡から一歩前へ〜

久留百合子共同代表が2018年度活動報告と2019年度活動計画を発表しました。当会議の先進的な取り組みの柱として、女性大活躍の自主宣言登録と女性管理職ネットワークのWE-Net福岡の活動を説明。自主宣言目標は現在までに約400の企業・団体が自主宣言をしています。久留共同代表は「6年の間に当初掲げた自主宣言をクリアし、新たな目標を掲げる企業も出てきた」と活動の進展を報告しました。

久留共同代表

久留共同代表

 

WE-Net福岡は今期までに6期約200名を超えるネットワークに成長。昨年度の大きな活動として女子学生向けのリーダーシップ・プログラムを挙げました。5つの大学で開かれ、WE-Netの卒業生も講師として講演。女子学生からは「とても有意義だった」という感想があり、講師となった女性管理職も「自らを振り返る機会になった」と好評で、久留共同代表は「今年度も拡充したい」と意気込みました。この他にもWE-Net福岡を通じてロールモデルとなる女性管理職の育成にも力を入れたいと展望を語りました。

 





5.
講演

今大会の講演として、福岡で経営者や管理職として活躍されている3名の女性リーダーにご登壇いただきました。

 

①株式会社グルーヴノーツ 代表取締役会長 佐々木久美子様

株式会社グルーヴノーツ 佐々木久美子様

株式会社グルーヴノーツ 佐々木久美子氏

登壇一人目の株式会社グルーヴノーツの佐々木久美子様は、テクノロジーの進化がもたらした女性リーダーの必要性と、実際に女性がリーダーになるために、ご自身が取り組んできた経験を共有しました。

「スマートフォンの普及などテクノロジーの進化が、双方向型の多様な個性にフォーカスした文化をもたらしました。シェアリング・仮想通貨・クラウドファンディング・SNSが代表的ですが、これらは個人と個人をつなぎ、信頼や協調、意思の共有と共感に価値を感じるとお金を払う、というビジネスも生み出しました」。

そんな時代だからこそ、佐々木会長は「一番大事なのはコンピューターで処理できない、個性や人間らしさ」であり、その「個性を尊重するのは、実は女性のリーダーの得意分野だと思う」と続けました。

一方で「働く女性の約80%は管理職になりたがらない」という現状を指摘しました。その原因は「自信がない、ストレスを増やしたくない」などの6つだったと、女性スタッフとの対話経験から列挙。それらに対して「①毎日話しかける②ゴール設定を明確にする③出来上がりが想像しやすい説明をする④なぜ必要なのかを伝える⑤あなたが必要だと伝え続ける⑥話を聞く」という対応が、女性スタッフが喜ぶ取り組みだったと話しました。

また「女性は、なぜリーダーになってほしいか、腹底まで落とし込んで納得する『腹落ち』できると、リーダーとして能力を発揮できる」とも話しました。そして「女性がリーダーにならないかと持ちかけられたら、チャンスだから絶対に掴むべき!」と力説し女性たちを励ましました。

 

 

②九州旅客鉄道株式会社 博多駅長 中野幹子様

続いて、九州旅客鉄道株式会社の中野幹子様にご登壇いただきました。中野駅長は現在約130年の歴史を持つ博多駅の第61代目の駅長で、女性の就任は初めてです。1991年の入社から、2016年のJR九州ホテルズ株式会社の社長就任を経て現在に至るまでの経験を笑顔とユーモアたっぷりに講演しました。

九州旅客鉄道株式会社 中野幹子様

九州旅客鉄道株式会社 中野幹子氏

中野駅長はJR九州入社後、約20年にわたって鉄道事業本部での営業職に就いていました。2004年に12名ほどのチームの管理職を任され、2016年にJR九州ホテルズの社長に任命されます。この時に中野駅長は「痛恨のやらかしをしてしまった」と述懐。社長就任の挨拶で、自分がどうしたいかというビジョンを示せず、ただ「一生懸命がんばる」としか言えなかったのです。「ホテルの12人の支配人たちの顔が、不安と不信で歪んだのが忘れられない。リーダーシップにはビジョンがあることが大事だと痛感した」と言います。

その後はホテルだけでなく地域も一緒にお客様に喜んでいただくことを考え、「また会いたくなる場所へ」とスローガンを打ち出し、リーダーとして取り組みました。その中で女性のリーダーシップのあり方は「ビジョンがあること。前向きであること。どっしりと安定した強さがあること。優しいこと。しぶといこと。伝える力。ここにあると思う」との考えに至ったと披露いただきました。

「次は、博多駅をやってほしい」と駅長を任された時「自分らしくやっていいんだな。よし、やってやろうと『腹落ち』した」と中野駅長は言います。「責任の重さもあるけれど、1日25万人のお客様に喜んでいただけるように、ダイナミックにやりたいことができる。そういうことも伝えたい」と女性管理職としてのやりがいを語り、「どんな場所でも、どんな立場でも明るく、元気にがんばります」と明るく力強く締めくくりました。

 

 

③西部ガス株式会社 西部ガスショールームヒナタ福岡館長 平井尚美様

最後の演者は西部ガス株式会社の平井尚美様です。昨年WE-Net福岡5期生として、女子学生向けのリーダーシップ・プログラムで登壇。今回はその内容を共有する講演でした。

西部ガス株式会社 平井尚美様

西部ガス株式会社 平井尚美氏

「1企業に勤め続けているが、32年間で13職場を転々とし、さまざまな職種を経験した」と平井館長。入社すぐに配属された経理は苦手な業務で「辞めようと思ったが、一通り仕事ができなければ他社で通用するはずがない」と踏み留まりました。「自分に向いていないと思う仕事も貴重な経験だった」と言います。

36歳で結婚と出産をしましたが、子育てしながらの復帰には迷いがありました。夫と両親も含めて話し合い、夫の後押し、両親の育児協力もあって復帰を決意。「自分自身がしっかりと働き方に『腹落ち』すること。子育ては家族との共有が大事。そこで出した結論が1番の正解だと思う」と語りました。

平井館長は、平成28年頃に管理職への打診を受けます。当時社内に女性管理職はおらず、責任の重さや家族との時間の減少を思うと、管理職へのチャレンジには消極的でした。しかし「会社のはからいで他社の女性管理職の話を聞く機会があり刺激になった。上司のサポートもあった。それに後進の若い女性たちが、いずれ結婚と出産を迎えてもキャリアを継続できるように一人目が出なければ、という意識が芽生えた」と平井館長。翌年管理職としてマネージャーに就任しました。

平井館長は新時代の女性リーダーに求められることとして「自分らしく無理をしないこと。共感力を生かしてメンバーの後押しをすること。ちょっとだけ背伸びして新しい視野を持つこと」と述べ「仕事は楽しみたい」と語りました。そして企業の経営者に向けて「女性の職域を拡大し、男性とは異なる発想をおもしろいと思って聞いてほしい」と呼びかけました。

 

 

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三人三様の女性リーダーのスピーチはご来場の皆様の心に響き、質疑応答時間には、たくさんのご質問を会場から頂きました。

 

自然体で自分らしいリーダー達のご講演で幕開けした令和元年度の年次大会。

多数のご来場、誠にありがとうございました。

 

新たな時代の女性活躍を、これからも当会議は推進してまいります。

 

 

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