株式会社西部技研

隈 扶三郎さん (54)
代表取締役

学歴:昭和62年3月 福岡大学法学部経営法学科卒業
職歴:昭和62年4月 株式会社 西部技研入社
平成2年11月 米国ニチメン会社にて業務研修の為出向
平成5年2月 株式会社 西部技研 営業部勤務
平成6年3月 同社 東京営業所勤務
平成9年4月 同社 専務取締役 営業本部長
平成14年4月 同社 代表取締役

表彰:(抜粋)
平成21年7月 経済産業省より第3回ものづくり日本大賞 優秀賞受賞
(イオン吸着式全熱交換器の開発製品化)
平成22年11月 「平成22年度福岡県男女共同参画表彰」(福岡県)企業賞受賞
平成26年3月 「グローバルニッチトップ企業100選」(経済産業省)選定
平成27年3月 「ダイバーシティ経営企業100 選」(経済産業省)選定
平成27年12月 「女性が輝く先進企業表彰2015」(内閣府)
内閣特命担当大臣(男女共同参画)受賞
平成29年3月 「中小企業優秀新技術・新製品賞」優秀賞・環境貢献特別賞 受賞
(りそな中小企業振興財団・日刊工業新聞社共催)

備考:隈 扶三郎個人として
平成26年(2014年)4月 春の藍綬褒章(経営革新功績)受章
平成28年(2016 年)12月 在福岡スウェーデン名誉領事 拝命

企業データ

西部技研様企業写真

株式会社西部技研

住所/〒871-3134 福岡県古賀市青柳3108-3
代表電話/(092)942-3511 
URL/http://seibu-giken.co.jp/
業種/製造業
従業員数/全従業員数:304、社員数:256(うち女性:40、女性比率:16 %)
女性管理職の人数・管理職に占める女性の割合/40%(4/45名)
自主宣言日/2014年2月24日
宣言内容/2018年までに女性監督職、管理職の人数を4名→6名に増やします。
(2018年4月に管理職4名(うち1名執行役員)、監督職2名→6名にて達成)

優秀な人材が働き続けられる職場づくりに尽力し、「百年企業」を目指す

西部技研様対談風景

その技術力が国内外で評価される企業が、女性活躍を推進する理由

福岡県古賀市に本社を置き、環境保全・省エネ機器の研究開発から、製造、販売までを行う株式会社西部技研。その技術力は国内外で広く評価されており、業績を伸ばし続けている。「その大きな要因は、女性の活躍です」と、隈社長は話す。一般的にはまだ女性が少数派といえる技術職においても、同社は女性を積極的に採用している。女性活躍推進に取り組む理由として、隈社長は次の3点を挙げた。

一つ目はコストの抑制だ。十数年前から大卒女性の定期採用に取り組んでいた同社。海外取引が多いため、英語力のある女性など優秀な人材を採用し、社員教育にも力を入れた。ところが3〜5年くらい経って仕事を覚えた頃に結婚や出産で退職してしまう女性社員が相次いだのだ。そうなると、また新しい人材の採用と教育をゼロから始めなくてはならない。つまり、女性が長く働き続けられなければ、その分コストがかさむのだ。

二つ目は女性の能力の高さだ。高い技術力でオリジナルの製品を作り出すには、優秀な理系の人材の採用が不可欠だ。しかし理系の男性は大企業への就職希望者が大半だった。それに比較して、女性は地元での就職希望者が多い。そこで理系の女性の採用に力をいれると、優秀な志望者が集まった。筆記試験や面接でも成熟した対応ができる女性が多く、隈社長はその能力の高さを改めて実感した。

そして三つ目は、女性の加入による組織のパフォーマンス向上だ。隈社長は「経験上、男性だけのチームより男女混合のチームのほうが高い成果が出る」と断言する。多様な人材による切磋琢磨が、質の高い仕事につながっているのだろう。

「女性は事務職や営業職」といった先入観をなくして理系の女性の採用を増やしたことで、同社では従業員に占める女性の割合が増加した。「女性が増え、設計や開発などの職域でも活躍していることが、業績の向上に貢献したのは間違いないですね」と隈社長は手応えを感じている。


働きやすい職場づくりにより、育児休暇後の仕事復帰は“100%”

女性の活躍が会社の業績や製品の品質向上にプラスになると確信した隈社長は、結婚や出産でライフステージに変化が生じても、仕事を辞めずに働き続けられる「働きやすさ」に着目。女性社員のキャリアと定着率を向上させる施策に取りかかった。

2008年に「女性キャリアアップ制度」を導入。有志の女性社員が社内外で研修を受け、次年度からは初年度のメンバーが研修の講師に。女性社員が互いに学び合い、自らのキャリアパスを考える契機とした。2010年には、ほぼ全ての女性従業員約30名に研修を行い、キャリアアップへの意欲の向上を促した。

女性の定着率向上のために、定時で帰宅できる職場環境づくりに取り組んだ。育児休業後に復帰する女性に対し、それ以前と同じ働き方を求めても、モチベーションだけでは物理的に無理が生じる。そこで定時で帰宅しないのが当然という当時の雰囲気を変えた。女性が本部長を務める経営管理本部では残業はほぼゼロになった。実は、この取り組み後に隈社長自身に子どもが誕生した。「育児の大変さは想像以上。みんなの大変な思いを知って、ますます取り組みを進めねばと思った」と、早く帰宅できる時は率先して18時前に退勤し、家庭での時間を持っている。

時短勤務や試験的な在宅勤務も導入。さらに、女性の部下を持つ男性管理職は研修に参加させ、男性の意識改革とマネジメント能力の向上も図っている。こうした取り組みが見事に奏功し、「育児休業後の女性の復帰はほぼ100%」とのこと。過去からの変化が如実に表れている。

そして、2018年5月には本社内に企業主導型保育所がオープン。保育所がなかなか見つからないという従業員の話を聞き、設置を決めた。子どもの送迎がすぐにできるため、今後無理なく働ける従業員が増えるのではないかと隈社長は期待している。


「独創と融合」の経営理念のもと「百年企業」を目指す

2015年7月に西部技研は会社設立50周年を迎えた。2011年の『中小企業白書』によると、創立した企業のうち20年後にはほぼ半数しか存続していない。そんな厳しい状況で「会社はバトンリレー。なるべくピカピカのバトンを次の世代に渡せる会社にしたい」と隈社長は語り、「百年企業」を目標に掲げている。

同社の経営理念は「独創と融合」だ。2018年1月に「独創」を体現化した研究所「西部技研イノベーションセンター(SIC)」を開設した。研究、技術、開発の拠点として、自社のオリジナリティを大事にしていくという。

一方「融合」は、個人と個人の融合であったり、グローバル展開による国と国のカルチャーの融合であったり、さまざまな次元での融合が、新しい価値を継続的に生み出すという考えだ。「『独創』にこだわりながら、『融合』も併せて推進するには優秀な人材が長く働き続けられることが重要であり、結果として100年続く企業になる。」と隈社長は、「百年企業」を目指して、次の50年の礎を築いている。

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西部技研は創立50周年を経て、「百年企業」を目指しています。環境保全や省エネルギーの分野で研鑽を重ねた自社技術は、今後世界中でますます必要とされるでしょう。当社は事業も組織も成長段階にあり、多彩な人材の力を得たいと思っています。技術力をさらに高める「西部技研イノベーションセンター」の設立や、企業内保育所の「はにかむ保育園」は、ひとえにいろんな個性を持つ人が、自由闊達に活躍できる環境を作りたいという思いの表れです。人材こそ百年企業の原動力です。ぜひ、優秀な方々に当社で活躍していただきたいですね。

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