社会福祉法人ELDERS 年長者の里

芳賀晟壽(はが あきとし)さん
社会福祉法人ELDERS 年長者の里 理事長

・福岡県出身
・1962年 京都大学法学部卒業。同年、株式会社富士銀行(現みずほ銀行)入行。
・1964年 株式会社芳賀入社。専務、社長を経て会長を歴任。
・1981年より公益財団法人 芳賀文化財団 理事長 および1990年より現職。
・これまでの主な役職 1976年 社団法人 北九州青年会議所 理事長
・1987年 福岡県教育委員会委員長 2008年 北九州市社会福祉協議会 会長 など

 

企業データ

社会福祉法人ELDERS 年長者の里

社名/社会福祉法人ELDERS 年長者の里
住所/北九州市八幡東区大蔵三丁目2番1号
電話/093-652-3939(代表)
URL/http://nenchousha.com/
業種/医療・介護・福祉サービス業
職員数/ 全体573人
     女性419名
              男女比73.12%:26.88%
女性管理職の人数/13人
管理職に占める女性の割合/51.5%
自主宣言日/2014年1月23日
宣言内容/法人No.2である常務理事をはじめ、2014年1月現在、女性管理職の比率は50%を占めているが3年後には70%にする(女性従業員比率75%)

 

※掲載情報は、2016年9月末現在のものです。

職員の7割は女性。制約のある時期もお互いさまの気持ちで支え合う。

教育委員長としての経験が、女性活躍推進のきっかけに

約9,000坪の敷地に、MRIを備えたクリニック(ものわすれ外来)やグループホーム、デイケア、在宅サービス部門などを備え、ワンストップで高齢者に医療と介護福祉サービスを提供している社会福祉法人・年長者の里。1995年に、初めて女性の施設長が誕生した。しかも、グループ内で最も規模の大きい特別養護老人ホームのトップである。
「北九州地区で、女性を特別養護老人ホームの施設長に登用したのは、私どもがずば抜けて早かったと思います。」と同法人の芳賀理事長は話す。
では、どうしてそのような決断ができたのか。それには、以前務めていた福岡県教育委員長での経験が大きかったという。

「私が教育委員長をしていた1989年当時、小中学校における女性教諭の数は非常に多かったのに、女性の校長や教頭はほとんどいませんでした。学校訪問した時でも女性教諭は控えめにしています。しかし、意見を求めたら、実にしっかりとした考えを持っているんですね。それは、ちょっとした雑談をした時も感じました。そこで、もっと女性を登用しようという思いになりました。実際に登用してみると、期待に違わない活躍をしてくれました。」

その後、1990年、同法人の経営に携わることになった芳賀理事長。今後ますます進んでいく高齢化社会を見据え、多くの高齢者の要望に応えるためにも、施設を増やしていくという経営方針を掲げた。従来、社会福祉法人は行政との交渉事が多いため、行政OBを施設長に充てるケースが多かったが、その慣例を徐々に止めていくことを決断する。経営方針を実現するには、現場で経験を積んだ人にトップに立ってもらう必要があると考えたからだ。同法人では、当時から多くの女性職員が働いていた。その働きぶりを見ていた芳賀理事長は、彼女たちの能力を生かさない手はないと思うようになった。

「現在はだんだん少なくなっていますが、20年前はまだ行政との関わりが深かったですから、慣例を止めるのは勇気が要りました。でも、教育委員長時代の経験があったから、思い切って決断することができました。」

 

 女性施設長の成功が、後に続く人材を生む

「やりたくない、勘弁してください。」女性施設長第一号となった女性は、最初は就任を拒んだという。前例のないことをやるのが怖いというのは、当然の気持ちだろう。芳賀理事長は、その女性と粘り強く話し合いを重ねた。何かあったら必ず助け舟を出すということを伝え、やっと「やらせてもらいます。」という返事を得ることができたのだ。
「2番目、3番目に管理職に登用した女性もやはり最初は、しり込みしていましたよ。しかし、就任するとみんな頑張って成果を上げてくれました。逆に頑張りすぎを心配するくらいです。ポストが人を育てるというのもあるでしょう。あの時の決断に間違いはなかったと思います。」
次々と女性の施設長が誕生したことで、次第に女性職員も、自ら管理職への意欲をもつようになった。もちろん、マネジメントよりも現場でキャリアを積んでいきたいと考える職員もいる。管理職として組織を動かしていく道と、介護のプロとしてスキルを磨き上げる道。自分の努力次第で選択肢が広がることは、働く意欲を大きく向上させるはずだ。

 

女性管理職はすでに5割以上。男女関係なく登用する土壌が整う

同法人では、全職員の70%以上が女性である。子育てや家族の介護で時間に制約のある職員も少なくない。小さな子どもがいる職員は、可能であれば、デイケアやデイサービスといった昼間のみ営業している施設に異動させるなどの方法で、夜勤がないように配慮している。こうした勤務制度面でのサポートもあり、妊娠・出産を理由に退職する女性はゼロだという。
「仕事と家庭の両立の大変さを、身をもって感じている人も多い。だから、お互いさまという雰囲気があるんですね。制約がある職員の分をみんなでカバーしてくれています。」と、芳賀理事長。お互いに助け合える企業風土、これが年長者の里の大きな財産であろう。
芳賀理事長が掲げた方針のとおり、施設数は順調に増え続け、それに伴い女性管理職の比率もさらに上昇。すでに50%を超えている。近々産休を取得する予定の施設長もいるという。「女性の管理職がまだ少なかった頃は、女性を優先して登用することもありました。しかし、今は自然体でいけばいいと考えています。」性別や年齢に関係なく、その人自身の仕事への姿勢を見て登用できる土壌が整ってきた手ごたえを、芳賀理事長は強く感じている。

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年長者の里は、全国でも類い希な“介護と医療の総合デパート”。

1カ所に高齢者福祉施設の全てを整備することで、高齢者とその家族の皆様に安心を提供したいと考えています。
2015年3月には、「年長者の里 小倉三萩野」がグランドオープン。日本初の、本格的なプラネタリウムを併設した高齢者総合施設です。プラネタリウムは、地域交流の拠点として市民にも開放しています。介護ロボットをはじめ、設備も最新鋭。ものづくりのまち・北九州ならではの施設であり、産業観光のスポットとしても活用していきたいと考えています。

 

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