株式会社ふくや/稲田磯美さん

ふくや(稲田)

稲田磯美さん (48)
株式会社ふくや 営業部 お客様サービス室 室長

入社年/1988年、現職就任時期/2002年

2002年にお客様の問合せ・苦情相談窓口の責任者に。現在は室長として6名の社員を束ねる。2008年に結婚、理解あるパートナーのもと仕事にプライベートにまい進中。

企業データ

外観写真

株式会社ふくや

住所/福岡市博多区中洲2-6-10

電話番号/092-291-3575

URL http://www.fukuya.com/

業種/明太子の製造・販売、各種食料品の卸・小売業

社員数/214名

男女構成/男性102名、女性112名

女性管理職/2名

女性管理職の男女比率/87%:13%

何事も、使命を持って全力前進! “挑戦”が成長への近道

ふくや(海外研修)

「入社した当初は、結婚後も長く働き続けたい、管理職としてバリバリ仕事をしたいとは思ってもいませんでした」。そう語るのは、『株式会社ふくや』の営業部お客様サービス室室長・稲田磯美さん。その考えが変わる転機は22年前、「営業部受注センター」から、全社の営業数字の管理などを行う営業部業務推進課へ異動した際に訪れた。

 

外で学び、内で活かす

トップの勧めで、1991年に企業の消費者関連部門で働く女性たちが全国から集い、自主的に活動する団体「日本ヒーブ協議会」に入会。そこで当時はまだ珍しい、子育てをしながら働く女性管理職や、仕事もプライベートも自由に楽しむ独身女性など、業種や考え方もさまざまな人と関わったことで、彼女の価値観は大きく変わった。「この部分はこの人をお手本に、とたくさんのロールモデルができました。女性は家庭に入るのがよいといった画一的な考えではなく、色んな生き方があってよいと肌で感じ、目の前がパッと開けた気持ちになったのを覚えています」。また、お客様相談窓口で働く人が会員として多く在籍していたことから「ヒーブ在籍中は、会員の方たちが客観的な視点で自社の改善点を教えてくれたり、それぞれの企業でのノウハウも惜しみなく教えてくれました。自分にも仕事にも大きな発見を生む経験でした」。

 

使命のもと、全力を尽くす

社外で共に成長し合える人たちと出会い、学びを深めて行った稲田さん。そんな中、2000年に大手食品会社の食中毒、食肉偽装事件が起こり、世の中では食の安全性が取り沙汰されるように。『ふくや』に寄せられた消費者からの問合せも、食品会社全体への不信感に満ちたものへと変わっていった。「消費者の信頼を失うと、取り返しのつかない事態になってしまう」と危機感を抱いた稲田さん。当時所属していた社員教育の部署で「全社に“消費者志向”を定着させるにはどうしたらよいか」思案していた折、営業担当役員から営業お客様サービス室責任者抜擢の話があった。自分に重責が務まるだろうかと戸惑いもしたが、「とにかくやってみよう!」と受諾。それまで、データ入力が主で情報発信が行われていなかったお客様からの情報を全社員が認識できることから始め、消費者志向を全社に定着させるべく部下とともに業務を遂行していく。その一環として2003年、経産省の「消費者志向優良企業等表彰制度」に社内プロジェクトを立ち上げ応募。挑戦1年目にして受賞したことで、社内での活動はさらに活発になっていった。

 

“人育て”もまた、管理職の仕事の醍醐味

活動成果の一つとして、サービス改善で消費者から寄せられる指摘件数は、12年前と比較すると現在までに注文手配等の間違い等については65%、商品品質にいたっては85%も減少するにいたった。「今後は、よりお客様の満足度を上げていくために、いただいたお声をどう活かせるか考えていきたい」と語る稲田さん。志を同じくする部下の育成も大切な仕事の一つと考えている。「部下を持たずに、専門性を活かす仕事の喜びもあると思いますが、私は、部下とともに達成感を共有できる管理職の仕事にやりがいを感じています」。10万本を突破した人気商品「tubu tube(同社創業社長生誕100年プロジェクト商品第3弾)」を生みだしたのも、お客様満足をともに追求する部下の一人。最初は尻込みしていた彼も、大きな仕事を成し遂げたことでまた一歩、自信と成長に繋がった。

彼女は部下に仕事を任せるとき、「失敗を怖がらずにやってみて。何かあったら私が責任を持つから」と言って背中を押す。そうして温かく見守ってくれる彼女のような上司の存在は、部下にとって思い切り挑戦してみようという勇気と、成長するきっかけを与えてくれるにちがいない。

企業へのインタビュー

[Q]御社における女性管理職の登用について、どのようにお考えですか?

[A]現在当社では、役員以外に管理職的役職を置いていません。課長職の職務に値する者は15名いますが、そのうち女性は2名。自主宣言としては、現在13%である女性管理職比率を2018年度までに30%に引き上げる目標を掲げています。

[Q]女性の活躍を推進するための方策をとっていますか?

[A]もともと総合職・一般職といった区分けも行ったことがなく、採用・登用・待遇ともに男女同一のため、女性だけに特化した施策は設けていません。強いて挙げるとすれば、出産後も働き続けられるよう育休制度はもちろん、保育所や家庭の支援状況を考慮して6つの勤務体系を設けていることです。

[Q]女性を管理職に登用する上で課題があるとしたら何ですか?

[A]個々人の考え方なので難しい部分ですが、なかには、「子育てを後悔したくない」と家庭を重視する女性もいることでしょうか。役割を果たすべくがんばる意欲はある一方で、キャリアアップに消極的なのはもったいないな、とヒアリングの過程で感じることはあります。

[Q]その対策はどうされていますか?

[A]無理に介入することに迷いはありますが、意識を変えてもらうための方策がないか模索しているところです。一人ひとり子育てにおける考え方があるなかで、企業としてどこまで踏み込んでよいものか慎重に検討しつつ、改善策を講じていきたいと思っています。

[Q]全社員が働きやすい環境や仕組みについて、どのようにお考えですか?

[A]制度整備ももちろんですが、「この人みたいに仕事も育児も楽しみたい」と、自身のお手本になるようなロールモデルが身近にいるかも重要。今後は、若い世代の意欲を高めるロールモデルづくりも視野に、ソフト面をフォローできる対策をより図っていければと考えています。

担当者からの一言コメント

介護と違って、子育ては期限が見えているため、一定期間の苦労と考えることもできます。仕事と子育ての両立は思うようにいかず大変なこともありますが、タイムマネジメント力や仕事の生産性の向上など、乗り越えるうちに身につくこともたくさんあるはず。自身の明るい未来のためにも、男女ともにがんばってほしいと思います。

このページの先頭へ