糸島市/泊 早苗さん

糸島市泊

泊 早苗さん (55)
糸島市役所秘書室長(秘書広報課長兼務)

入庁年 1982年4月
現職就任時期 2012年4月
既婚・子ども二人
市町村合併前の前原町役場に1982年入庁。農政課で8年、市民課、総務部などを経て44歳のとき企画課女性政策係長に就任。その後、総務課に配属後、47歳で総務課長補佐に就任。その後、経営企画課企画監や学校教育課長、総務課長を経て、2012年に現職。

企業データ

糸島市役所

住所/福岡県糸島市前原西1-1-1

電話番号/092-323-1111

URL http://www.city.itoshima.lg.jp

業種/行政

職員数/581名(正職員のみ) 男女比/70.7%:29.3%

女性管理職/10名 男女比率/91.1%:8.9%

掲載情報は、2013年12月現在のものです。

力まず、真摯に、しなやかに。

研修

秘書室長と秘書広報課長を兼務して

 福岡県の西部に位置する糸島市。玄界灘に臨む沿岸から、佐賀県に隣接する山間部までエリアは広く、牡蠣から酒米まで海の幸、山の幸と豊富な土地だ。合併して4年が経過し、「糸島ブランド」の人気が広がり、雑誌やテレビにもたくさん取り上げられている。そんな元気で豊かな糸島市の行政にも、素敵な女性管理職がいた。秘書室長と秘書広報課長を兼任する泊早苗さん。小柄な体のどこにそんな力があるのかと思うほど、パワフルウーマンだ。

 秘書は、文字通り市のトップである市長のサポートはもちろん、庁内の幹部会議の議事進行を務めたり、市議会との調整なども行う重要な部署。また、泊さんは秘書広報課長としても活躍。ホームページの管理・更新、広報誌の制作やSNSの管理、定例記者会見をはじめ市長が出前形式で市民との懇談を行う「どこでも市長室」があれば、市内どこでも一緒に出向く。

 

まずは、ジムに通って体力強化

そんな激務を担う泊さんが管理職になったのは、47歳で総務補佐になったとき。「当時まさか自分が管理職になるなんて思っても見なかったので本当にびっくりしたんです。当時係長として仕事をしていましたが、それより格段に多くの職員と関わり、全体を見なければならない。がんばるしかない! と感じたことを覚えています」と当時を振り返る。選挙管理委員会へ配属となった際は、徹夜の勤務もあったり、力仕事もあったりなど、体力なしにはやり通せないと思い、まずジム通いを始めたというストーリーを語ってくれた泊さん。

また、現職(秘書室長)に就いた時には、「市民の方から応援メッセージや花をいただき、みなさんが見て下さっていることに感謝するとともに、市幹部として市政に直接関わっていくことに、あらためて大きな責任を感じ、身の引き締まる思いだった」と語る。

 

力まず、真摯に仕事に向き合う

泊さんが就職した当時、女性は庶務的な業務を担当することが当たり前の時代だったが、たまたま大学で農学を専攻していたことから農政課に配属。女性だからと特別扱いなく、地元生産者や県の専門職員とともに地域農政に取り組んだこの8年間が泊さんの原点であるという。その後、OA化、男女共同参画、市町村合併と職場の環境も制度も急激に変わっていった。「変化についていくのが必死で、担当させていただく仕事もポジションも常にチャレンジ。市で“女性で初めての○○”という肩書をもらうことも多く、私がダメだったら後輩に申し訳ないと思って力んだ時期もあります」と、泊さんは女性のパイオニアとして人一倍大きな責任感と闘ってきた。

「以前は私も男性社会の管理職像にはまろうとしていましたが、次第に力みが取れてきました。今は、真摯な態度で、仕事に向き合えば自ずと道は開ける。無理をしてでもやりきること、人に任せることが選択できるようになり、年を重ねるにつれ、むしろ親のような柔らかい心で管理職をやっている自分がいました。子どもの年齢に近い部下もおり、部下の自主性を尊重し、成長を促せる上司を目指したい」。糸島市役所の女性リーダー、泊早苗さんこそ、自ら道を切り開いてきたロールモデルだ。

企業へのインタビュー

[Q]糸島市では、女性管理職の登用についてどのようにお考えですか?

[A]糸島市では、現在8.9%の課長級以上の女性管理職がいますが、平成27年度末時点で10%を目指すことを「糸島市男女共同参画社会基本計画」で掲げています。現在14.6%いる係長級の女性も20%を目指しています。

[Q]女性活躍を推進するための方策をとっていますか?

[A]男女の性別にかかわらず、公正で公平な人事評価制度で管理職登用に努め、個人の能力に応じた人事配置をすることが大切だと思っています。また、市独自の研修をはじめ、県市町村職員研修所、市町村アカデミー、自治大学などの各所の研修制度も利用して意識改革に役立てています。さらに、これまで男性が多かった土木技術などの職種をはじめ、近年の新卒採用では、成績順に採用したところ半数以上が女性になっている現状もあります。

[Q]女性を管理職へ登用するうえで、課題があるとしたら何ですか?

[A]現在、育児休業活用は100%など着実に女性たちが仕事を辞めない環境づくりが進み、大きな課題はないと思いますが、優秀な管理職候補が、今後介護などの家庭の事情などで辞めなくてすむ働き方の多様化は考えていかねばならないと感じています。

[Q]その対策はどうされていますか?

[A]女性に限らず、男性も含めてワークライフバランスの実現が必須になって来るかと思います。

[Q]全職員が働きやすい環境や仕組みについて、どのようにお考えですか?

[A]ワークライフバランスが実現した職場環境づくりのため、休暇計画表を各課で毎月話し合って計画的に有給休暇を取得促進できる制度や、ノー残業デーを月に3回設定し、時間外労働の削減は積極的に進めています。

担当者からの一言コメント

糸島市では、2013年度から「政策企画塾」という自主研修を九州大学と連携して実施しています。年間を通じて政策を学び、最終的には市長に政策を提言するという内容で、若手職員18人が参加し、そのうち7名は女性。子育て中の職員もいます。将来の糸島市を担う有望な職員が男性も女性も育っていくことを期待しています。

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