株式会社西日本新聞社/上村康子さん

西日本新聞/上村さん

上村康子さん (58)
広告局広告制作部部長

入社年 1976年6月
現職就任時期 2011年8月
未婚・子どもなし
21歳のとき、嘱託社員として『株式会社西日本新聞社』に入社。1990年に社員へ登用となり、広告畑を歩む。40歳で東京支社広告部へ転勤。53歳で東京支社広告部部次長として管理職になる。2011年現職へ。

企業データ

新聞社 外観

株式会社西日本新聞社

社名/株式会社西日本新聞社
住所/福岡市中央区天神1-4-1
電話番号/092-711-5555 (代表)
URL http://www.nishinippon.co.jp/
業種/マスコミ
社員数/782名(出向など除く) 
男女比/84.1%:15.9%
女性管理職の数/18名 その男女比/95%:5%

※掲載情報は、2013年12月現在のものです。

「広告が好き。気づいたらこの立場にいました」。

女性として広告局初の東京勤務へ

 新聞紙上に毎日掲載される「広告」は新聞社にとって、新聞購読料とともに収入の要である。その広告の掲載順序や場所を決定する広告制作部の部長上村康子さん。『株式会社 西日本新聞社』女性社員のトップ三名のうちの一人。きりっとしたその眼差しが印象的な女性だ。

 

管理職として再び東京へ

彼女が40歳のとき、東京支社へ転勤を命ぜられた。広告局では、社内で初めての女性の東京転勤。「新しい経験をさせてもらえると思ったらうれしかったです」と振り返る。東京での仕事は、福岡とはまた違ってナショナルクライアントや大手広告会社とのやり取りが多い。「当時、広告業界で働く女性は少なかったですし、女性というだけで珍しいのか、取り引き先の方々に覚えていただける、そんな時代でした」。とは言え、彼女の実力なくして、女性が珍しいというだけで大手企業とのやり取りを数々手がけられるわけではない。広告制作のスキルと経験を活かし、東京で仕事に勤しむ日々だった。

入社以来、主に広告制作の現場を歩んできた上村さん。先ほどの東京支社で9年に及ぶ勤務を終え、本社の広告企画推進部に所属した4年後に管理職に登用された。再度、東京支社広告部の部次長として抜擢。前の東京勤務との心境の変化は? と尋ねると「今度は管理職。責任があるな、と思いました。これまでやってきたことの延長線とはいえ、やはりプレッシャーはありました。でも、職場の雰囲気が良かったこともあり、みんなに助けられてやってこられたと思っています」。

 

朝の顔を見て部下の様子を把握

現在は13名のチームのトップを務める上村さん。制作部と営業部門が一体となってよりよい広告紙面を作ることが今の使命だ。部員には、「やりがいを感じて仕事をしてくれたら」と望む。「毎日メンバーがどんな状態で働いているのか、ということには気を配っています」というように、部員の出社時の顔を必ず見るようにし、今の状態を把握する。言葉に表さなくとも、顔を見て声を聞けば、「今、むずかしい問題を抱えているのかな?」「体調が優れなさそうだな」と感じられる。それに気づけば、仕事の配分やフォローを細かにするなど、リスク管理ができる。

「女性管理職のもとで働くことに慣れていない男性社員もいます」。こんな現実があるのも事実。そこで飲みに誘うなど、チームで一体感を作り出す工夫も欠かさない。「楽しくて、自分の仕事を続けていたら、ここにいました」と語る上村さん。仕事が好き、という気持ちが直球で伝わってくる彼女のはにかんだ笑顔が印象的だった。

企業へのインタビュー

[Q]御社では、女性管理職の登用についてどのようにお考えですか?

[A]管理職登用の基準は性別にかかわらず「人物主義」。能力や実力などを総合的に判断して管理職に登用しています。現在18名の女性管理職がいます。近年は女性社員の入社が増えていますので、ぜひ先輩に続いてほしいと思います。

[Q]女性活躍を推進するための方策をとっていますか?

[A]女性を対象にした社外研修や勉強会に社員を派遣しています。社外の人的ネットワークが広がったことと、リーダーへなるための意識がついたと思います。今後もさまざまな社外研修を積極的に活用したいと考えています。

[Q]女性を管理職へ登用するうえで、課題があるとしたら何ですか?

[A]社員の半数は新聞編集に携わる仕事をしているため、特に編集職場での女性管理職登用が課題です。編集職場の大きな仕事は「朝刊」の発行なので夜に仕事が集中しますし、九州一円にある総局・支局や東京・大阪などに転勤の可能性もあります。子育て中の社員が両立を図れるように支援する必要があります。

[Q]その対策はどうされていますか?

[A]子育て中の社員が夜間も働きやすいようにベビーシッター利用の助成金を拡充する方針です。日勤でもできる「生活・文化面」など女性が管理職として活躍できる職場を拡大することも必要。デジタル情報を発信する職場は締め切りに左右されない働き方ができる可能性があります。いろいろな施策を組み合わせたいと考えています。

[Q]全社員が働きやすい環境や仕組みについて、どのようにお考えですか?

[A]これまでの新聞社は、男性中心で仕事のやり方もフルタイムな上、夜中・朝も働くなど、働き方の選択肢が一つしかありませんでした。しかし、女性記者も増え、ライフステージが多様になってくると、それにあわせた働き方を企業としても整える必要があります。性別関係なく個人の「こう働きたい」が選択できる企業を目指したいですね。

担当者からの一言コメント

今も男性中心の職場と思われがちですが、最近の新入社員の男女比はほぼ同じになるなど、その内実は変わってきています。これを受けて、わが社は女性管理職を2020年に10%、30年に20%とする目標を掲げました。女性がいきいきと働ける職場、ワークライフバランスの充実は、わが社にとって重要な経営課題です。

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