ごあいさつ

女性が大活躍するために求められるもの

代表 松尾 新吾
九州経済連合会名誉会長

 わが国の人口比率は男49:女51であり、平成25年公表の平均寿命は男性79.59歳に対して女性は86.35歳。この数字を見ただけでも女性の社会に対する影響力の大きさが窺い知れる。実際、女性就業者数は年々増加しており、平成25年4月の女性就業率は62.5%と過去最高を記録した。ただし、雇用の中身を見てみると、パート、アルバイト、派遣社員など非正規の従業員が約55%と半数以上を占めているし、女性の管理職比率も欧米諸国と比較すると大変低いのが実状である。

 近年は専業主婦世帯も減り、女性の社会進出は着実に進んでいるが、女性の専業主婦願望は強まっているという話も聞く。平成24年の内閣府の調査で「夫は外で働き、妻は家庭を守るべき」という考え方に「賛成」と答えた人の割合が51.6%と過半数を越えたそうだ。女性は家内で良妻賢母、男性は外で働いて稼ぐという考え方が依然として社会に根強く残っている証左かもしれない。

平成11年、私が九州電力常務の時、世界最大の原子力産業複合企業であるフランスのアレバ社(当時の社名はコジェマ社)のCEOであったアンヌ・ロベルジョン女史の表敬訪問を受けた。当時彼女はまだ40歳そこそこ。しかし、3人の男性部下(50歳前後)を従え、堂々たる応対が印象に残っている。それから7年後の平成18年、社長になっていた私はフランス出張の際、アレバ社を訪問したが、彼女は不在。理由を聞くと「四人目の子供を出産直後」で産休をとっていたのである。40歳の女性が大企業のCEO,さらにそのCEOが産休を取得、しかも四人目、と大変驚いたことを覚えている。

人口減少が確実な中、我が国が激烈なグローバル競争に勝ち残っていくためには、女性のさらなる社会進出をダイナミックかつスピーディに進めていかなければならない。そして、女性が男性同様、普通に働けるような世の中になるには、女性の労働に関して日本の社会全体がそれを当然のこととして受容する「意識」が広まることと、女性が働きやすい「仕組み(システム)」が整えられること、この両方が欠かせないと考える。

今度こそ本気の”女性活躍”を

代表 久留 百合子
(株)ビスネット代表取締役

 雇用者総数に占める女性の割合は42.7%(平成23年)になり、さらに女性の短大・大学を合わせた進学率は56.0%(平成22年)で男性を上回っているという時代。しかし30代~40代前半にかけて仕事を辞める女性が多く、女性の年齢階級別労働力率を見ますと、先進諸国の中でも特異なM字型を描いています。日本の場合、雇用機会均等法、育児休業法などの法律は整ってきていますが、所謂「男は仕事、女は家庭」という役割分担固定意識が根強く、また保育所等の整備が遅れており、女性は働き続けることが困難でキャリアが積みにくい社会となっています。

これらを打破し、もっと女性の能力が発揮できる社会を目指して、このたび地方のトップを切って、それも福岡の経済界から「福岡県会議」が発案されたことは、大変意義深いことです。この会議は、(1)企業による女性の管理職に関する具体的な目標の自主宣言登録の推進、(2)女性の能力・意識の向上、(3)女性が活躍しやすい社会環境整備、を目標に掲げ、経済界、女性たちが共同で運動を起こしていくものです。

今回、松尾九経連名誉会長と共に、共同代表に就いた私の役割は、安倍首相ではありませんが、スピード感をもってこの3本の矢を同時進行で放ち進めていくことです。特に、(1)の自主宣言登録企業の目標は、今期100社、来期500社を目指して、企画委員会が中心となり活動を展開していきます。(2)に関しては、女性管理職のネットワークの会を作り、お互いの人脈を広げつつ、会員企業のトップなどとの交流会やメンター紹介、ひいては次に続く女性たちの引き上げなどもサポートしていく計画です。

消費意欲旺盛な女性の感性や子育て経験から出てきた発想などは、必ずや企業活動にプラスになるはずです。併せて、男女共に働きやすく、さらに子育てや家庭生活と両立できる環境を作っていくことが、活力ある、生き生きとした日本をつくると信じてこの活動を続けていく覚悟です。

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